天文学
海王星の衛星トリトンの大気

海王星の最大の衛星トリトンの大気に関する詳細。窒素を主成分とする希薄な大気の構造、組成、および観測による温暖化の兆候について解説します。
📌 主なポイント
- ✓トリトンの大気は主に窒素で構成されている。
- ✓地表の気圧は約14マイクロバールと非常に希薄である。
- ✓1989年以降、トリトンでは温暖化の兆候が観測されている。
トリトンの大気は、海王星の最大の衛星であるトリトンを取り巻く希薄なガス層であり、地表から高度約800kmまで広がっています。1989年にボイジャー2号が接近観測を行うまで、トリトンが厚い大気を持つという仮説も存在しましたが、実際には地球の約7万分の1という極めて低い気圧であることが判明しました。
組成
トリトンの大気の主成分は窒素です。これに加え、微量ながらメタンや一酸化炭素が含まれています。2010年の観測では、一酸化炭素がメタンよりもわずかに多く存在することが確認されました。また、メタンの光分解によって生成された水素原子や水素分子も大気上層に含まれており、これらはトリトンの弱い重力から逃れ、海王星の磁場中のプラズマ源となっています。
よくある質問
トリトンの大気圧はどのくらいですか?
1989年のボイジャー2号の観測時点で、地表の気圧は約14マイクロバールでした。これは地球の地表気圧の約7万分の1に相当します。
トリトンの大気は温暖化していますか?
はい、1989年から1990年代にかけての観測により、気温が上昇していることが示唆されています。これはトリトンが至点付近の季節を迎えたことによる影響と考えられています。
トリトンの大気にはどのような気体が含まれますか?
主成分は窒素であり、その他にメタンや一酸化炭素が微量に含まれています。
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参考文献
- Broadfoot, A.L. et al. (1989). "Ultraviolet Spectrometer Observations of Neptune and Triton". Science 246 (4936): 1459-1456.
- Elliot, J.L. et al. (1998). "Global warming on Triton". Nature 393 (6687): 765-767.
- Lellouch, E. et al. (2010). "Detection of CO in Triton’s atmosphere and the nature of surface-atmosphere interactions". Astronomy and Astrophysics 512: L8.
- McKinnon, William B.; Kirk, Randolph L. (2007). "Triton". Encyclopedia of the Solar System (2nd ed.). Academic Press. pp. 483-502.