日本の都市計画

筑波研究学園都市の概要と歴史

筑波研究学園都市の概要と歴史
茨城県つくば市に位置する筑波研究学園都市の歴史、開発の背景、地区構成、および研究機関の集積について解説します。

📌 主なポイント

  • 筑波研究学園都市は1968年に開発が開始され、1980年に主要機関の移転が完了した。
  • 行政的には茨城県つくば市と同一の範囲を指す。
  • 研究学園地区と周辺開発地区の合計面積は約28,401ヘクタールである。
  • 1985年に国際科学技術博覧会(科学万博)が開催された。

筑波研究学園都市(つくばけんきゅうがくえんとし、英称:Tsukuba Science City)は、茨城県南部の筑波台地に位置する、国立の研究機関や大学を中心とした計画都市です。行政的には茨城県つくば市と同一の範囲を指し、開発の拠点となる「研究学園地区」と、その周辺の「周辺開発地区」によって構成されています。

開発の背景と沿革

1950年代の日本において、東京への人口過度集中は深刻な社会問題となっていました。政府は首都圏の過密解消を目的として、都内の官庁や大学の移転を検討し始めました。1961年の閣議決定を経て、1963年には筑波山麓への研究学園都市建設が閣議了解されました。筑波山麓が選定された理由には、東京からの適度な距離、霞ヶ浦の水源利用、地盤の安定性、そして用地買収の容易さなどが挙げられます。

1968年に建設が開始され、1970年の「筑波研究学園都市建設法」施行により、国家プロジェクトとして都市整備と機関移転が加速しました。1980年には主要な研究機関の移転が完了し、1985年には国際科学技術博覧会(科学万博)が開催され、都市の知名度向上とインフラ整備が大きく進展しました。

地区構成

筑波研究学園都市は、建設法に基づき以下の地区に大別されます。

研究学園地区

約2,700ヘクタールの面積を有し、研究教育施設、住宅、都心地区(センター地区)で構成されています。都心地区はつくばエクスプレスつくば駅周辺に位置し、ペデストリアンデッキによる歩車分離や、共同溝の整備など、計画的な都市設計が特徴です。

周辺開発地区

研究学園地区の周囲に広がる地域で、民間企業の研究施設や工場、住宅地などが配置されています。公的研究機関との地理的近接性を活かし、基礎研究から応用研究まで幅広い活動が行われています。

科学技術の拠点

本都市には、産業技術総合研究所、物質・材料研究機構、宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センターをはじめとする多数の国立研究開発法人や、筑波大学などの教育機関が集積しています。これらの機関は分野ごとに配置され、日本の科学技術研究の重要な拠点としての役割を担っています。

よくある質問

筑波研究学園都市の範囲はどこまでですか?
行政的には茨城県つくば市全域を指します。開発計画上は、中核となる「研究学園地区」と、その周囲の「周辺開発地区」に区分されています。
なぜ筑波に研究都市が建設されたのですか?
東京の過密解消を目的として、官庁や大学の移転先が検討されました。筑波山麓は、東京からの距離、水源の確保、地盤の安定性、用地買収のしやすさなどの条件が適していたため選定されました。
研究学園地区と周辺開発地区の違いは何ですか?
研究学園地区は都市建設法に基づき計画的に開発された中核エリアで、研究施設や住宅が集中しています。周辺開発地区は、その外側に広がる民間施設や住宅・商業地を含む地域です。

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つくば市筑波大学産業技術総合研究所宇宙航空研究開発機構国際科学技術博覧会

参考文献

  • 筑波研究学園都市建設法(e-Gov法令検索)
  • 統計つくば2023(つくば市)
  • 内閣「研究・学園都市の建設について」(1963年)
  • 筑波研究学園都市 2002