無機化学
水酸化ウラニル(VI)の化学的性質と用途

水酸化ウラニル(VI)の化学式、物理的性質、歴史的なガラス製造や陶磁器釉薬への利用、安全性について解説する事典記事。
📌 主なポイント
- ✓化学式は単量体が UO2(OH)2、二量体が (UO2)2(OH)4 で表される。
- ✓ほぼ中性の酸化ウラン溶液からコロイド状沈殿として生じ、イエローケーキにも含まれる。
- ✓かつてはガラス製造や陶磁器の釉薬、顔料として利用されていた。
- ✓放射線を放ち、催奇形性がある。
水酸化ウラニル(VI)は、ウランの水酸化物であり、化学式は単量体としてUO2(OH)2、二量体として(UO2)2(OH)4で表されます。水溶液中においては、これら双方が共存することが知られています。ほぼ中性の酸化ウラン溶液からコロイド状の沈殿物として生成され、ウラン精鉱であるイエローケーキの成分中にも含まれています。

化学的特性と識別情報
水酸化ウラニル(VI)のモル質量は304.0424 g mol−1です。CAS登録番号は211573-15-8、PubChem CIDは5465112、ChemSpiderは4576989、国連番号(UN番号)は2909に指定されています。
歴史的な用途
かつて水酸化ウラニルは、ガラスの製造工程や陶磁器の釉薬、高温環境で用いられる顔料などに利用されていました。ガラスに配合される際はアルカリ金属の重ウラン酸塩を形成して溶け込み、透過光では黄色、反射光では緑色を呈します。さらに、紫外線を受けることで特有の蛍光を発する特徴を持っています。
安全性と取り扱い
水酸化ウラニルは放射線を放出する性質を持ち、催奇形性などの有害性が指摘されています。そのため、取り扱いには厳重な防護措置と管理が求められます。
よくある質問
水酸化ウラニル(VI)の化学式は何ですか?
単量体は UO2(OH)2、二量体は (UO2)2(OH)4 で表されます。
水酸化ウラニル(VI)はどのような場所に含まれていますか?
ほぼ中性の酸化ウラン溶液からコロイド状沈殿として生じるほか、イエローケーキの中にも含まれています。
過去にどのような用途で使用されていましたか?
かつてはガラスの製造、陶磁器の釉薬、高温環境用顔料などに利用されていました。
安全性に関する注意点は何ですか?
放射線を放つ性質があり、催奇形性が確認されているため注意が必要です。
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参考文献
The Structure of the a Form of Uranyl Hydroxide / Alexander, C.A. (2005) "Volatilization of urania under strongly oxidizing conditions," Journal of Nuclear Materials, 346, 312–318.