経済・法律

中古品と古物の概念および流通市場について

一度使用された品物や取引された物品である「中古品(古物)」の定義、日本の古物営業法における分類、および自動車や家電、パソコンなどの様々な分野における流通市場の実態について解説します。

📌 主なポイント

  • 古物とは、一度使用された物品、または使用されないままで使用のために取引された物品、およびそれらに微小な手入れをしたものを指す。
  • 日本の古物営業法および施行規則において、古物は美術品類、衣類、自動車、時計・宝飾品など複数のカテゴリーに分類されている。
  • 一度登録されたものの一般顧客に販売・使用されていない車両は、法的には「登録済未使用車」として中古車に分類される。

古物(こぶつ、英語:used goods あるいは second-hand goods)とは、一度使用された品物、または使用されない物品であっても使用のためにすでに取引されたことがある物品、およびそれらに若干の手入れをしたものを指す言葉である。一般には「中古」や「中古品」と呼ばれ、新品の対義語として広く用いられている。

法律上の定義と古物営業法

日本国内における法律上の「古物」は、古物営業法第2条において規定されている。これには、一度使用された物品のほか、鑑賞的美術品、商品券や乗車券、郵便切手などの証票類が含まれる。一方で、大型機械類(船舶、航空機、工作機械など)のうち政令で定められたものは除外されている。

また、同法施行規則第2条においては、取扱う物品の性質に応じて以下のような分類がなされている。

  • 美術品類(書画、彫刻、工芸品等)
  • 衣類(和服類、洋服類、その他の衣料品)
  • 時計・宝飾品類(時計、眼鏡、宝石類、装身具類、貴金属類等)
  • 自動車およびその部分品
  • 自動二輪車および原動機付自転車(これらの部分品を含む)
  • 自転車類(その部分品を含む)
  • 写真機類(写真機、光学器等)
  • 事務機器類(レジスター、計算機、ワードプロセッサ、ファクシミリ等)
  • 機械工具類(電機類、工作機械、土木機械、工具等)
  • 道具類(家具、じゅう器、運動用具、楽器、磁気記録媒体等)
  • 皮革・ゴム製品類(カバン、靴等)
  • 書籍
  • 金券類(商品券、乗車券、郵便切手等)

反復継続してこれら古物の売買や交換等を行う場合には、管轄の公安委員会から古物商の許可を受ける必要がある。

各産業における中古市場の動向

工業製品の多くは中古品としての流通市場を形成しており、分野ごとに独自の商習慣や専門業者が存在する。

自動車

自動車分野では、専門の中古車ディーラーやオークション市場が存在する。また、かつて「新古車」と呼ばれていた車両は、現在では法的に「登録済未使用車」として扱われ、一度登録が行われているため中古車に分類される。

家電製品および情報機器

白物家電をはじめ、パソコンやスマートフォンなどのIT家電でもリユース市場が活発である。大手家電量販店が自社工場で回収した家電の整備や動作チェックを行い、保証付きで再販する取り組みも見られる。パソコンにおいては、企業のリース契約終了後に返却された「リースアップ品」の整備販売や、OSのクリーンインストール、パーツの換装を経て再活用されることが一般的である。

新品と古物の中間領域

厳密な意味での古物とは異なるが、「新品と古物の中間」に位置づけられるものとして、店舗の展示品やデモ機、カタログギフト等で扱われる未使用品がある。これらは消費者の手に渡っていないものの、店頭での展示等で人の手に触れているため、通常は「展示品」「新古品」などの明示した上で新品よりも低い価格で販売されることが多い。

よくある質問

法律上の「古物」にはどのようなものが含まれますか?
一度使用された物品だけでなく、使用されないままで取引された物品、美術品類、衣類、時計・宝飾品、自動車、自転車、事務機器、書籍、金券類などが含まれます。
「登録済未使用車」は法的にどのような扱いになりますか?
一度以上登録手続きが行われているため、走行距離や使用歴の有無に関わらず、法律上はすべて中古車として扱われます。
中古品を反復継続して売買する場合に何が必要ですか?
日本国内で反復継続して古物の売買等を行う営業を行う場合には、古物営業法に基づく古物商の許可を取得する必要があります。

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参考文献

『広辞苑 第六版』、デジタル大辞泉「古物」、古物営業法および関連施行規則、総務省ガイドライン資料