光学
可視放射:ヒトの視覚を惹起する電磁波

可視放射(可視光線)の定義、波長範囲、および色刺激としての性質について解説します。ヒトの目で見える電磁波の物理的特性を専門的な観点から詳述。
📌 主なポイント
- ✓可視放射は、ヒトの視覚を直接惹起する光学放射である。
- ✓波長範囲は一般的に360nm〜830nmの間に設定されるが、厳密な境界は存在しない。
- ✓色刺激とは、目に入って色感覚を生じさせる可視放射を指す専門用語である。
可視放射(かしほうしゃ、英: visible radiation)とは、ヒトの目に入り、直接的に視感覚を惹起することができる光学放射のことである。一般には可視光線や単に光とも呼ばれる。

定義と波長範囲
可視放射は電磁波の一種であり、ヒトの視覚系が感知可能な波長範囲を持つ。この範囲は、網膜に到達する放射束量や観測者の視覚感度に依存するため、厳密な境界線は存在しない。一般的には、下限が360nmから400nm、上限が760nmから830nmの範囲で設定されることが多い。
なお、「光」という語は文脈により可視放射のみを指す場合と、紫外線や赤外線を含むより広い光学放射の範囲を指す場合があるため、専門的な定義においては注意が必要である。

色刺激
測色の分野では、可視放射が目に入り、有彩または無彩の色感覚を生じさせる性質を色刺激(英: colour stimulus)と呼ぶ。可視放射そのものは物理的な存在であるが、それが視覚系に作用することで初めて「色」として認識される。

| 色 | 波長 | 周波数 | 光子1個のエネルギー |
|---|---|---|---|
| 紫 | 380-450nm | 680-790THz | 2.95-3.10eV |
| 青 | 450-485nm | 620-680THz | 2.64-2.75eV |
| 水色 | 485-500nm | 600-620THz | 2.48-2.52eV |
| 緑 | 500-565nm | 530-600THz | 2.25-2.34eV |
| 黄色 | 565-590nm | 510-530THz | 2.10-2.17eV |
| 橙色 | 590-625nm | 480-510THz | 2.00-2.10eV |
| 赤 | 625-780nm | 405-480THz | 1.65-2.00eV |
よくある質問
可視放射と可視光線は同じものですか?
はい、同義です。学術的には「可視放射」という用語が用いられることが多く、日常的には「可視光線」や「光」と呼ばれます。
可視放射の波長に厳密な定義はありますか?
いいえ、厳密な境界は存在しません。ヒトの目の感度や放射束量に依存するため、用途に応じて360〜400nmを下限、760〜830nmを上限として設定するのが一般的です。
色刺激とは何ですか?
色刺激とは、目に入って有彩または無彩の色感覚を生じさせる可視放射のことです。測色学において重要な概念です。
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参考文献
- 日本規格協会『JIS Z 8105:2000 色に関する用語』2000年。
- CIE「17-21-003 visible radiation」『e-ILV』。
- CIE「17-23-002 colour stimulus」『e-ILV』。