物理学・単位

ボルト (単位): 電圧および電位差の国際単位系(SI)組立単位

ボルト (単位): 電圧および電位差の国際単位系(SI)組立単位
電圧、電位差、起電力の単位であるボルト(volt、記号: V)の定義、歴史、および国際単位系(SI)における位置づけについて解説します。

📌 主なポイント

  • ボルト(記号: V)は電圧、電位差、起電力のSI組立単位である。
  • 名称はボルタ電池を発明した物理学者アレッサンドロ・ボルタに由来する。
  • 1ボルトは、1アンペアの電流が流れる導体間で1ワットの電力が消費されるときの電圧として定義される。
  • SI基本単位で表すと m2·kg·s-3·A-1 となる。

ボルト(英: volt、記号:V)は、電圧、電位差、および起電力の単位であり、国際単位系(SI)におけるSI組立単位の一つである。名称は、1800年に最初の持続的な電流を生成する電池を発明したイタリアの物理学者アレッサンドロ・ボルタに由来する。

ボルタ電池のイラスト図解
ボルタ電池
定義

日本国内の計量法および国際単位系(SI)の規定において、1ボルトは以下のように定義される。

  • 1アンペアの直流の電流が流れる導体の二点間において消費される電力が1ワットであるときの、その二点間の直流の電圧。
  • 導体の二点間を1クーロンの電荷を運ぶのに1ジュールの仕事が必要となるときの、その二点間の電圧(V = J/C)。

SI基本単位を用いて組み立てると、V = m2·kg·s-3·A-1 と表される。

歴史的背景

1874年、英国科学振興協会(BAAS)は、電気抵抗の単位オームとともに、アレッサンドロ・ボルタの名にちなんだ起電力の単位としてボルトを定めた。その後、1881年に国際電気会議によって承認された。当時のCGS-emu単位系における実用単位として導入され、のちに現在の国際単位系へと引き継がれている。

ジョセフソン効果による定電圧ステップの数式表現
ジョセフソン効果を用いた電圧の現示法に関する数式

現代においては、高精度な電圧の現示法としてジョセフソン効果が利用されている。外部から周波数を照射したジョセフソン接合において観測される定電圧ステップを利用し、原子時計で校正された周波数と物理定数をもとに電圧の基準が保たれている。

定電圧ステップにおけるステップの次数を示す数式
次数を示す数式
関連する単位

電気抵抗の単位であるオーム(Ω)は、ボルトとアンペアから定義される(Ω = V/A)。また、電界の強さ(電場強度)を表す単位として、ボルト毎メートル(V/m)が用いられる。

よくある質問

ボルトとは何の単位ですか?
電圧、電位差、および起電力の単位です。
ボルトの名称の由来は何ですか?
ボルタ電池を発明したイタリアの物理学者アレッサンドロ・ボルタに由来しています。
1ボルトはどのように定義されますか?
1アンペアの電流が流れる導体の二点間において消費される電力が1ワットであるときの、その二点間の電圧として定義されます。

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参考文献

計量単位令 別表第1、国際単位系(SI)第9版日本語版 (2019)