人物・歴史

大正・昭和期の版元:渡辺庄三郎と新版画の歩み

大正・昭和期の版元:渡辺庄三郎と新版画の歩み
明治末期から昭和にかけて浮世絵商・版元として活躍し、伝統技術による「新版画」運動を主導した渡辺庄三郎の生涯と業績を解説。

📌 主なポイント

  • 1885年、茨城県生まれ。
  • 1909年に「渡辺版画店」を創業し、伝統技術を活かした「新版画」運動を推進した。
  • 川瀬巴水や伊東深水らの画家を起用し、数多くの優れた木版画を世に送り出した。

渡辺 庄三郎(わたなべ しょうざぶろう、1885年〈明治18年〉6月2日 - 1962年〈昭和37年〉2月24日)は、明治時代末期から昭和時代にかけて活動した日本の浮世絵商、版元、版画家である。伝統的な絵師・彫師・摺師の協業体制を再構築し、新しい時代の絵画表現を木版画で表現する「新版画」運動を主導したことで知られる。

生涯と来歴

1885年、茨城県猿島郡五霞村江川で大工職の父・渡辺勇橘と母・そめの次男として生まれた。1895年(明治28年)に上京し、神田の質屋での小僧勤めなどを経て、外国貿易を志して独学で英語などを学んだ。その後、古美術商小林文七の輸出店「蓬枢閣」に勤務したことが、美術商および版元としてのキャリアを歩む契機となった。

1909年(明治42年)に東京・京橋で「渡辺版画店」の看板を掲げ、浮世絵の複製画や古典籍の扱いからスタートした。その後、オーストリアの画家フリッツ・カペラリの作品などを木版画化する試みを行い、これがのちの「新版画」の萌芽となった。

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よくある質問

渡辺庄三郎はどのような人物ですか?
明治末期から昭和にかけて活躍した浮世絵商・版元であり、伝統的な共同作業(絵師・彫師・摺師)を基盤としながら新しい芸術表現を追求する「新版画」運動を切り拓いた人物です。
新版画とは何ですか?
伝統的な浮世絵の制作技法(彫りと摺り)を用いながらも、近代的な絵画表現や個人の芸術家の内面、新しい風景描写を取り入れた木版画の総称です。渡辺庄三郎がその展開に大きく寄与しました。
渡辺庄三郎と関わりの深い画家には誰がいますか?
川瀬巴水、伊東深水、橋口五葉、名取春仙などが挙げられます。彼らは渡辺のもとで数々の優れた新版画作品を制作しました。

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参考文献

FASHION PRESS 特別展「THE 新版画」ひろしま美術館で - 川瀬巴水や伊東深水など、大正〜昭和期の新版画作品を展示