製造技術
ウォータージェット切断の仕組みと特徴
高圧の水流を用いて金属や非金属を切断・加工するウォータージェット切断技術の仕組み、特徴、アブレシブジェット加工について解説します。
📌 主なポイント
- ✓ウォータージェット切断は、高圧の水を微小なノズルから噴射して材料を吹き飛ばすように切断する技術である。
- ✓加工時に熱が加わらないため、熱変形しやすい材質の加工に適している。
- ✓水流に研磨材を混ぜたアブレシブジェット加工を用いることで、硬質材や金属などの切断も可能になる。
ウォータージェットとは、加圧された水を極小のノズル穴から噴射して得られる細い高圧水流のことです。これを利用して各種材料の切断や表面加工を行う技術をウォータージェット加工またはウォータージェット切断と呼びます。また、流体の持つエネルギーで刃のように対象物を切り裂くことから、ウォーターカッターとも称されています。
技術の仕組み
一般的なウォータージェット切断では、0.1ミリメートルから1ミリメートル程度のノズルを用い、数百度メガパスカル(MPa)レベルに加圧された水を噴射します。水流の速度は通常毎秒500メートルから800メートル程度に達し、場合によっては超音速領域に達することもあります。この高圧水流が持つ運動エネルギーによって、対象部分の材料を微小に削り飛ばす形で切断や除去を行います。また、噴射圧力を調整することで、切削だけでなく金属やガラスの表面洗浄に用いられることもあります。
主な特徴
- 熱影響の不在:加工時に熱が発生しないため、熱変形や熱による材質変化を嫌う材料の加工に適しています。
- 多様な材質への適用:紙、ゴムシート、樹脂などの軟質材や非金属材料の加工に有効です。
- 粉塵の飛散防止:水中で加工を行う場合や水流によって粉塵を回収できるため、可燃性物質や有害な粉塵の出る材料を安全に処理できます。
- 多用途性:流速や圧力を変化させることで、工業的な切断から洗浄に至るまで幅広い用途に対応可能です。
アブレシブジェット加工
純水のみを使用するウォータージェット加工に対し、水流の中に硬質な研磨材(アブレシブ)を混入させて切断力を高めた技術をアブレシブジェット加工と呼びます。アブレシブジェットを用いることで、純水では切断が困難な鉄筋コンクリート、厚手の金属、ガラス、さらには各種複合材料などの硬質材や高硬度材料の加工が可能となります。
よくある質問
ウォータージェット切断とはどのような技術ですか?
加圧された水を極小のノズルから高速で噴射し、その水流の運動エネルギーによって材料を切断・加工する技術です。
アブレシブジェット加工との違いは何ですか?
純水のみを使用するのがウォータージェット加工であるのに対し、水流に研磨材を添加して切断力を高めたものがアブレシブジェット加工です。
どのような材料の加工に向いていますか?
熱影響を受けないため非金属や軟質材の加工に適しており、研磨材を併用するアブレシブジェット加工であれば金属やコンクリートなどの硬質材の切断も可能です。
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参考文献
- スギノマシン. “ウォータージェットカッタについてのQ&A - スギノマシン”. 2023年1月25日閲覧.
- スギノマシン. “ウォータージェットによる切断加工とは - スギノマシン”. 2023年1月25日閲覧.