航空気象
世界空域予報センターの概要と役割
世界空域予報センター(WAFC)は、国際民間航空機関(ICAO)の枠組みの下、航空機の安全運航に必要な気象情報を世界規模で提供する専門機関です。ロンドンとワシントンD.C.の2拠点が連携し、航空気象予報の安定供給を担っています。
📌 主なポイント
- ✓世界空域予報センター(WAFC)は、ICAOとWMOが共同で構築した世界空域予報システム(WAFS)の運用を担う機関である。
- ✓ロンドンとワシントンD.C.の2拠点体制で運用され、相互にバックアップを行うことで安定した情報提供を実現している。
- ✓英国気象庁のSADISおよび米国NOAAのISCSという衛星通信システムを通じて、世界規模で航空気象情報を配信している。
世界空域予報センター(World Area Forecast Centre、略称:WAFC)は、国際民間航空機関(ICAO)および世界気象機関(WMO)が共同で構築した世界空域予報システム(World Area Forecast System、略称:WAFS)を運用する中枢機関です。航空機の安全かつ効率的な運航を支えるため、世界各国の航空管制機関や航空会社に対して、高度な航空気象予報情報をリアルタイムで提供しています。
組織体制とバックアップ機能
WAFCは、ロンドンとワシントンD.C.の2箇所に設置されています。この2拠点体制は、万が一の事態においても航空気象情報の提供が途絶えないよう、相互にバックアップを行うことを目的としています。英国気象庁と米国海洋大気庁(NOAA)がそれぞれ業務を分担・重複して担当することで、システム全体の冗長性と信頼性が確保されています。
情報配信システム
各センターは、独自の衛星通信システムを用いて世界中の航空関連機関へ気象データを配信しています。主な配信システムは以下の通りです。
- SADIS:英国気象庁が運用するシステム。主にヨーロッパ、アジア、インド洋、アフリカ地域をカバーしています。
- ISCS:米国NOAAが運用するシステム。主にアメリカ大陸および太平洋地域をカバーしています。
これらのシステムを通じて提供されるデータには、高層風や気温、気圧、乱気流、火山灰の拡散予測などが含まれており、国際線航空機の運航計画策定において不可欠な情報となっています。
よくある質問
世界空域予報センターの主な役割は何ですか?
航空機の安全運航を支援するため、高層風や気温、悪天候などの航空気象予報を世界規模で作成し、各国の航空管制機関や航空会社へリアルタイムで提供することです。
なぜロンドンとワシントンの2箇所に設置されているのですか?
一方が業務に支障をきたした場合でも、もう一方がバックアップとして機能することで、航空気象情報の提供を継続できる体制を整えるためです。
WAFSとは何ですか?
世界空域予報システム(World Area Forecast System)の略称で、ICAOとWMOが共同で構築した、世界中の航空機運航に必要な気象情報を提供する枠組みです。
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参考文献
- 気象庁「航空機の運航を支える航空気象サービス - 航空気象情報の流れ」(2011年4月)