地理

米代川:秋田県北部を流れる一級河川

米代川:秋田県北部を流れる一級河川
秋田県北部を流れ日本海に注ぐ一級河川、米代川の概要、歴史、流域の地理、および木材流送の歴史について解説します。

📌 主なポイント

  • 米代川は秋田県北部を流れ日本海に注ぐ一級河川である。
  • 流域面積は秋田県内で雄物川に次ぐ規模である。
  • かつては秋田スギの輸送手段として「木材流送(筏流し)」が盛んに行われていた。
  • 1972年の昭和47年7月豪雨や1983年の日本海中部地震など、過去に複数の災害被害が記録されている。

米代川(よねしろがわ)は、岩手県および秋田県を流れる一級河川であり、米代川水系の本流です。東北地方で5番目の規模を誇る大河であり、秋田県内では雄物川に次ぐ流域面積を有しています。河口付近では「能代川」とも呼ばれます。

七座山付近で屈曲する米代川
七座山(秋田県能代市)付近にて大きく屈曲する米代川(2012年5月撮影)

地理

米代川の源流は、岩手県八幡平市にある中岳周辺にあります。岩手県から秋田県へと西へ流れ、鹿角市、大館市、北秋田市を経て、能代市で日本海に注ぎます。太平洋に面する岩手県において、奥羽山脈の西側に位置し日本海へ流れる珍しい河川の一つです。

北秋田市今泉の薬師山より米代川上流方向を望む
北秋田市今泉の薬師山より米代川上流方向を望む

歴史と木材流送

米代川の名称の由来については諸説あり、上流で米を研ぐと川が白く濁ったという伝承や、915年の十和田湖火山の大噴火による火山灰の影響で川が白く見えたという説があります。かつて流域は秋田スギの産地として知られ、木材を筏(いかだ)にして川を下る「木材流送」が盛んに行われていました。この輸送手段は1960年代半ばまで続き、地域の産業を支えました。

能代市河口付近
能代市河口付近

災害の記録

米代川は古くから氾濫を繰り返してきました。1972年(昭和47年)の昭和47年7月豪雨では、堤防の決壊により甚大な浸水被害が発生しました。また、1983年の日本海中部地震の際には、河口から津波が逆流し、堤防が損壊する被害も記録されています。

日本海に注ぐ米代川の河口
日本海に注ぐ米代川の河口。対岸の彼方に白神山地を望む

主な橋梁

能代大橋
能代大橋
翔鷹大橋
翔鷹大橋(蟹沢大橋部分)
湯瀬五橋
湯瀬五橋(居熊井橋部分)

よくある質問

米代川の河口付近が「能代川」と呼ばれるのはなぜですか?
河口が能代市に位置し、古くからその地域で能代川という呼称が定着していたためです。旧日本海軍の軽巡洋艦「能代」の艦名は、この川の名に由来しています。
木材流送はいつまで行われていましたか?
1960年代半ば(1965年前後)まで行われていました。その後、輸送手段は鉄道やトラックへと完全に移行しました。
米代川の源流はどこですか?
岩手県八幡平市にある中岳周辺が源流となっています。

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参考文献

  • 東北地方整備局 能代河川国道事務所「流域の概要」
  • 『米代川読本』無明舎出版、2005年
  • 宮内庁『昭和天皇実録第十』東京書籍、2017年
  • 『朝日新聞』1972年7月9日朝刊