文化・民俗
雪像としての雪だるまの歴史と文化的な意味

雪を固めて作られる雪だるまの歴史、国内外での形状の違い、各地の祭りや文化、慣用句への影響について詳しく解説します。
📌 主なポイント
- ✓1380年頃に制作されたハーグ王立図書館蔵の時祷書の欄外に、雪だるまを描いた最古の視覚資料が存在する。
- ✓現代の日本では雪玉を二段に重ねる形が主流であるが、西洋圏では三段重ねの形が多く見られる。
- ✓スイスのチューリヒで行われる春祭り「ゼクセロイテン」では、冬の象徴である藁製の雪だるまを焼く儀式が行われる。
雪だるま(ゆきだるま、雪達磨)は、積雪した雪を固めて作られる、ダルマのような形をした雪像である。日本国内のみならず、降雪のある地域では世界各地で同様の造形物が作られており、言語によって「雪人」や「雪人形」といった名称で呼ばれている。

歴史的背景
雪を用いて人形などの造形物を作る風習は、雪の降る地域において古くから慣例的に行われてきたと考えられているが、その起源を正確に特定することは困難である。雪という一時的な素材であることや、遊戯的な性格を持つことが理由として挙げられる。
現存する視覚資料としては、1380年頃に制作されたハーグ王立図書館蔵の時祷書の欄外に描かれた雪だるまが、現在知られている最古のものとされている。


地域による形状と作り方の違い
現代の日本においては、大きめの雪玉を下段にし、その上に小さめの雪玉を乗せて頭部とする二段重ねの形状が主流である。目や鼻、口には木炭などが用いられ、バケツを帽子に見立ててかぶせたり、手袋やマフラーを装着させたりすることがある。

一方、西洋圏では三段重ねの形状が多く見られるほか、頭部にニンジンを鼻として差し込んだり、シルクハットやとんがり帽子をかぶせたりするなど、国や地域によって装飾に違いがある。


行事とイベント
雪だるまは、冬季の風物詩や地域のイベントのモチーフとしても利用されている。

スイスのチューリヒで行われる春祭り「ゼクセロイテン」では、「ベーグ」と呼ばれる冬の象徴である藁製の雪だるまを薪の上に立たせて焼き払う儀式が行われる。また、日本国内でも山形県大蔵村で毎年制作される巨大雪だるま「おおくら君」などの地域おこしの取り組みが存在する。
よくある質問
雪だるまの歴史で最も古い資料は何ですか?
1380年頃に制作されたハーグ王立図書館蔵の時祷書の欄外に描かれた雪だるまが、現在知られている最古の視覚史料とされています。
日本と西洋の雪だるまの形状にはどのような違いがありますか?
日本では雪玉を二段に重ねる形が主流ですが、西洋では三段重ねのものが多く、ニンジンを鼻にしたりシルクハットをかぶせたりするなどの特徴があります。
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参考文献
- ハーグ王立図書館蔵 時祷書(1380年頃)
- 産経フォト 「巨大雪だるまいつ解ける? 少雪でも身長7メートル超、山形」(2020年)
- FNNプライムオンライン “ドカ雪”を全国にアピール 名物の巨大雪だるま「おおくら君」が2023年も登場(2023年)