昆虫学

雪虫(アブラムシ科の昆虫)

雪虫(アブラムシ科の昆虫)
雪虫(ゆきむし)は、アブラムシ科の一部に見られる、白い蝋物質をまとった成虫の通称です。北海道や東北地方では冬の訪れを告げる風物詩として知られています。

📌 主なポイント

  • 雪虫はアブラムシ科の昆虫で、白い蝋物質をまとって飛ぶ成虫の通称である。
  • 北海道や東北地方では、初雪の前に現れる冬の風物詩として知られている。
  • 代表的な種にトドノネオオワタムシがある。
  • 雄には口がなく、寿命は1週間程度である。

雪虫(ゆきむし)とは、カメムシ目アブラムシ科に属する昆虫のうち、体表から白い綿状の蝋物質を分泌するものの通称です。体長は5mm前後で、その姿が雪のように見えることからこの名で呼ばれます。

生態と特徴

アブラムシの多くは通常、羽のない姿で単為生殖を行い、コロニーを形成して生活します。しかし、秋から冬にかけての時期になると、越冬のために羽を持つ成虫が現れます。この成虫が体表に蝋物質をまとって飛行する姿が、雪が舞っているように見えるため「雪虫」と称されます。飛行能力はあまり高くなく、風に乗って流れるように移動します。

雪虫の一種(トドノネオオワタムシ)
雪虫の一種(トドノネオオワタムシ

代表的な種として、トドノネオオワタムシやヒイラギハマキワタムシなどが挙げられます。北海道や東北地方では、初雪が降る直前に出現することが多いため、冬の訪れを告げる風物詩として親しまれています。なお、雄には口がなく寿命は1週間程度であり、雌も産卵を終えると死ぬという短い一生を送ります。また、熱に弱く、人の体温でも弱る性質があります。

呼称と文化

地域によって様々な呼び名が存在します。代表的なものに「綿虫(わたむし)」や「雪蛍」があり、他にも「シーラッコ」「しろばんば」「ゆきんこ」などの俗称で呼ばれることもあります。小説『しろばんば』のタイトルは、この虫の呼称に由来しています。俳句においては冬の季語として用いられます。

よくある質問

雪虫はなぜ雪のように見えるのですか?
体表から分泌される白い綿状の蝋物質をまとって飛ぶ姿が、雪が舞っているように見えるためです。
雪虫はいつ頃見られますか?
主に秋から冬にかけて、越冬前の時期に出現します。特に北海道や東北地方では初雪の直前に見られることが多いです。
雪虫の寿命はどのくらいですか?
雄には口がなく、寿命は1週間程度です。雌も産卵を終えると死んでしまいます。

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アブラムシトドノネオオワタムシ昆虫季語

参考文献

  • 「綿虫」『精選版 日本国語大辞典』コトバンク
  • 「雪蛍」『精選版 日本国語大辞典』コトバンク
  • 「シーラッコ」『世界大百科事典(旧版)内』コトバンク