食品
ザーサイ(搾菜):植物としての特徴と漬物の歴史

アブラナ科の植物ザーサイの生物学的特徴や、中国四川省を発祥とする漬物としての歴史、加工方法、日本での普及について解説します。
📌 主なポイント
- ✓ザーサイはアブラナ科カラシナの変種であり、茎の基部がこぶ状に肥大する。
- ✓漬物としての搾菜は、中国の重慶市涪陵区が主要な産地である。
- ✓「搾菜」という名称は、重石をかけて水分を搾り出す製造工程に由来する。
- ✓日本への普及には、1968年に発売された瓶詰め商品が大きな役割を果たした。
ザーサイ(搾菜、学名: Brassica juncea var. tumida)は、アブラナ科アブラナ属の越年草であり、その茎を加工した中国発祥の漬物を指す名称としても広く知られています。中国語では「榨菜(zhàcài)」と表記されます。

植物としての特徴
ザーサイはカラシナの変種です。最大の特徴は、茎の基部がこぶ状に大きく肥大する点にあります。中国ではこの特徴から「茎瘤芥」や「棒棒菜」といった別名で呼ばれることもあります。主に中国四川省が特産地として知られていますが、台湾や日本(茨城県や神奈川県など)でも商業的な栽培が行われています。
漬物としての搾菜
漬物としての搾菜は、宋代の涪州(現在の重慶市涪陵区)で始まったとされています。1930年頃から四川省の特産品として本格的に流通するようになりました。重慶市涪陵区は現在も世界消費量の大きな割合を生産する中心地です。

伝統的な製法では、収穫した茎を天日干しし、塩漬けにした後、香辛料(ウイキョウ、シナモン、山椒、唐辛子など)とともに甕(かめ)で熟成させます。「搾菜」という名称は、重石をかけて水分を搾り出す工程に由来しています。現代では技術の進歩により、熟成期間を短縮した製造方法も普及しています。

日本における普及
日本においては、中華料理の普及とともに一般的な食材となりました。特に1968年に発売された瓶詰め商品が、日本人の味覚に合わせたマイルドな味付けであったことから、家庭への普及に大きく貢献しました。現在では、そのまま酒の肴として食べるほか、中華粥の薬味、麺料理の具材、餃子の餡など、幅広い料理に活用されています。
よくある質問
ザーサイはどのような植物ですか?
アブラナ科アブラナ属のカラシナの変種です。茎の基部がこぶ状に大きく肥大するのが特徴です。
「搾菜」という名前の由来は何ですか?
製造工程において、重石をかけて水分を搾り出すことから「搾菜」という名がついたとされています。
日本でザーサイはどのように食べられていますか?
そのまま酒の肴にするほか、中華粥の薬味、麺料理の具材、中華まんや餃子の具として広く利用されています。
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カラシナ漬物四川料理重慶市
参考文献
- 猪股慶子監修『かしこく選ぶ・おいしく食べる 野菜まるごと事典』成美堂出版、2012年。
- 全日本漬物協同組合連合会「漬物の製造法」
- 日経MJ「【アジアの街から】重慶・ザーサイの伝統、桃屋が守る」2018年2月9日。