農業
穀物の定義、歴史、および世界の生産動向

植物の澱粉質を主体とする種子である穀物の定義、歴史的な栽培化の過程、世界の生産量や主要な三大穀物について解説する百科事典記事です。
📌 主なポイント
- ✓穀物は、澱粉質を主体とする植物の種子を食用とする食材の総称である。
- ✓生産量ではトウモロコシ、小麦、米が突出しており、世界三大穀物と呼ばれる。
- ✓野生の穀物が持つ脱粒性に対し、人類は非脱粒性の個体を選抜して栽培化を進めた。
穀物(こくもつ、英語: cerealsあるいはgrain)は、植物から得られる食材の総称の一つであり、澱粉質を主体とする種子を食用とするものを指す。
定義と分類
狭義にはイネ科作物の種子(米や麦、トウモロコシなど)のみを指し、広義にはこれにマメ科作物の種子や他科の作物の種子が含まれる。イネ科作物の種子は禾穀類(シリアル)、マメ科作物の種子は菽穀類と呼ばれる。また、単子葉植物であるイネ科作物の種子に似ていることから、穀物として利用される双子葉植物の種子は擬穀類(疑似穀類)と呼ばれ、ソバ、アマランサス、キヌアなどがこれに含まれる。
歴史と栽培化
現代において世界で栽培される穀物は、近東、アフリカ、中央アジア、中国、東南アジア、中央アメリカ、南米アンデスなどの地域を起源としている。人類が穀物を積極的に利用するようになった背景には、食用とする部分が殻に囲まれていて他の動物が利用しにくく、人間が殻を外して利用できたこと、さらに保存性や貯蔵性に優れていた点が挙げられる。
野生の穀物は熟すと種子が穂から脱落する性質を持っていたが、人類は非脱粒性を持つ個体を選抜して栽培するようになり、植物自体の性質が変化していった。さらに、品種改良や農法の改善を経て、コメ、コムギ、トウモロコシの世界三大穀物が広く栽培されるようになり、20世紀後半の緑の革命によって収量が大幅に増加した。
生産と流通
国際連合食糧農業機関(FAO)のデータによると、世界の穀物生産量は増加を続けている。生産量ではトウモロコシ、小麦、米が突出しており、世界三大穀物と呼ばれている。生産された穀物は食用だけでなく、家畜の飼料や工業用原料としても広く利用されている。
よくある質問
穀物とは何ですか?
植物から得られる食材の総称の一つであり、主に澱粉質を主体とする種子を食用とするものを指します。
世界三大穀物とは何ですか?
生産量で突出しているトウモロコシ、小麦、米の3種を指します。
擬穀類とは何ですか?
単子葉植物であるイネ科作物の種子と似ていることから穀物として利用される、双子葉植物の種子のことです。ソバやキヌアなどが含まれます。
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参考文献
国連食糧農業機関 FAOSTAT ほか