物理学・科学用語
常温の定義と分野別の基準
常温の日常的な意味から、日本産業規格(JIS)、医薬品、微生物学、ライフサイエンスにおける具体的な温度の定義まで詳しく解説します。
📌 主なポイント
- ✓日本産業規格(JIS Z 8703)において、常温は20 ℃±15 ℃(5 - 35 ℃)の範囲として規定されている。
- ✓第十八改正日本薬局方では、医薬品における常温を15 - 25 ℃と定めている。
- ✓微生物学の分野では、慣例的に常温や室温は25 ℃と認識されている。
常温(じょうおん)とは、日常用語において、特に冷やしたり熱したりしない平常の温度や、常に一定した温度を表す言葉である。文脈によっては「室温」と同義として扱われることもある。
しかし、科学技術や工業、医薬品の管理、ライフサイエンスなどの専門分野においては、それぞれ厳密な温度範囲が定義されており、「室温」とは区別される場合が多い。
分野別の定義と温度基準
常温が指す温度の範囲は、対象とする学問や産業の規格によって異なる。
- ライフサイエンス:慣例的に20 ℃と認識されていることが多い。
- 微生物学:慣例的に25 ℃と認識されている。これは食品など人間生活で見られる微生物の研究に由来するが、実際の自然環境(温帯の森林土壌など)との温度差が研究結果に影響を与えるという指摘もある。
- 日本産業規格(JIS):JIS Z 8703において、常温は20 ℃±15 ℃(範囲として5 - 35 ℃)と規定されている。また、試験目的に応じて標準状態における温度として20 ℃、23 ℃、25 ℃を定めている。
- 医薬品の保存:第十八改正日本薬局方の通則において、常温は15 - 25 ℃と規定されている。なお、同薬局方では標準温度を20 ℃、室温を1 - 30 ℃と定めている。
- 食品・嗜好品:ワインなどの常温はヨーロッパの気候を基準として15 - 18 ℃とされる。また、常温保存可能な食品では、夏季や冬季の気温を考慮して個別に賞味期限や消費期限の基準が設定されることがある。
関連項目
- 温度
- 標準状態
- 日本産業規格
よくある質問
常温と室温の違いは何ですか?
日常会話では同義として使われることが多いですが、医薬品や工業規格などの専門分野では、それぞれ異なる温度範囲が明確に定義されています。
JIS規格における常温の範囲は何度ですか?
日本産業規格(JIS Z 8703)では、常温は20 ℃±15 ℃(5から35 ℃の範囲)と規定されています。
医薬品の保存における常温の定義はどのようになっていますか?
第十八改正日本薬局方において、医薬品に関する常温は15から25 ℃の範囲と定められています。
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温度標準状態日本産業規格日本薬局方
参考文献
三省堂『大辞林 第三版』、岩波書店『広辞苑 第六版』 / タイテック『試薬や試料の常温(室温)解凍で本製品をお役立て頂くための基礎データ』 / 日本産業標準調査会 JIS Z 8703 / 月刊ぷらざ編集部『ワイン講座』 / 第十八改正日本薬局方 通則